株式会社Grow Side / 野々村 翔さん

こんにちは!

株式会社プロジェクト副社長 代表の後藤(@gotokuroobichef)です。

社長インタビューブログでは、自社サービスの紹介はもちろんのこと

社長の熱い想いや失敗談にも触れることで親近感を醸し出し、

多くの方々に知っていただくことを目指す内容となります。

ご覧いただき、もしご興味ございましたらお気軽に弊社にお問い合わせください。

目次

今回のゲスト

株式会社Grow Sideにて就労移行支援事業、コーチングを展開している野々村さんです。

「関わるすべての人の成長が成長できる」ことを目指す野々村さん。

福祉・障害雇用・仏教・心理学の知見を活かし、価値観に沿った支援をしている野々村さんの事業を紐解いていきます。

実は野々村さん、僧侶としても活動しているんです。

そうなんです。自分の事業の他に浄土信州本願寺派の僧侶でもありまして。。
元々実家がお寺で21代目跡取りで、現在は福住職として活動もしています。

面白いですね。
仏教の知見がどう事業に関係しているのか気になります。
本日はよろしくお願いします。

よろしくお願いします。

お仕事内容

野々村さん。
この度はインタビューを受けてくださり、ありがとうございます。

こちらこそ、ありがとうございます。

改めて、現在のお仕事を教えてください。

メイン事業としては就労移行支援事業という、障害福祉の中の就労分野を専門としております。
また障害者雇用に関わるご家族、職場、支援者の方などの相談にのるコーチング事業をやっております。

就労移行支援について詳しくお聞かせください。

国で定められている福祉サービスの一つなんですが18歳〜60歳くらいまでの方が、一般就労を目指す時に使うサービスになります。
一般就労なので福祉的な職場や施設のようなところではなく、通常の企業でどういう形で働いていくかをサポートしています。

なるほど。

就労経験が少ないからこそ、何に困っているのか。分析が出来ずふわっとしていることが多いんです。
その辺りを私どもで色々調査してどういう影響があるのかなど情報を分析して「この方が働くにはこの環境が適しているだろう」など。
どういう職場を目指していくか。みたいなところをマッチングしていく。というところまでが我々のお仕事です。

結構細かくその方のパーソナリティーを分析して、しっかりとマッチングできるところにっていう流れなんですね。

そうです。
就職するとなると、やっぱりその人の人柄であったりとか、障害以外でもその方の癖や拘りなどいろんなことが影響するんですよね。
その方の全てを把握していくところから始める。という感じですね。

就労支援を始めたきっかけ

事業を始めて何年になりますか?

独立したのが一昨年の夏ですね。
8月に創業したんですが、就労移行支援事業所の準備とかもあり実際に運営開始したのが 昨年の3月ですね。
その前にちょっと先立って、企業の障害者雇用コンサルティングとか支援サポートを昨年の1月からスタートしてます。

独立のきっかけを教えてください。

前職でも就労移行支援事業所を立ち上げていたんです。
小売業をメインとした上場企業だったんですけど 、その中で福祉事業を私が立ち上げ4年ほど運営しておりました。

なるほど。
会社内で事業所を立ち上げるってことは特例子会社のような?

そうです。
会社の中での障害者者雇用を一手に引き受ける関連会社でした。
元々小売事業で店長をしており、アルバイトが40人くらいいるような店舗でした。そこで毎年近くの特別支援学校から「夏休みのあいだ実習をさせてくれませんか」という問い合わせがあり「全然いいですよ」って受け入れていたんです。
業務範囲などその人に合ったものを選定し、曖昧にせず具体的に丁寧に教えてると出来るんですよ、しかも回数をこなすとどんどん熟知していくので作業も早くなるんです。
それで、すごく戦力として有効だなと思ったので卒業後にアルバイトしないか?と声を掛けて何人か採用しました。

なるほど。

アルバイトって企業で取り合いになるんですよ。どこも人材不足なので。
あと学生アルバイトって教えても3、4年したら就職で辞めちゃうから、また採用して教えるって結構このサイクルが大変で・・・
反面、障害のある方たちは卒業してすぐアルバイトとしてはいってくれるので即戦力ですし長く働いてくれるんですよね。
安定的な戦力、長期雇用は会社として有効なんじゃないかなと思ってたところに障害者推進の社内公募があり応募して特例子会社に移動しました。
移動後は雇用側として障害知識を持ってない社員、アルバイトたちに理解してもらい安定した雇用ができるかというところを推進してやってきました。

ご自身の経験から独立に至ったということですね。

はい。
そこで事業責任者として就労支援事業所を運営管理してたんですけども、事業の成長につれ優秀な人材がメイン事業に異動し入れ替えがあったんですね。
変化が苦手な利用者もいる中で担当者が1年で交代するとその人を理解仕切れないまま後任に引き継ぎをしてしまうということが発生し安定した支援ができないなって感じたんです。
社内へ提言をしたんですけど、会社の意思決定としてメイン事業が優先になるんですよね。私自身やりずらいなと感じたこと、自分が目指す支援の形ではないなと思い独立しました。

僧侶ならではの視点

後藤

一方で僧侶という経歴もありますが・・・
こちらは前職時代からでしょうか?

はい。
入社するときに僧侶ということで副業にあたるんじゃないかっていうのでちょっと社内で揉めたんですよね。
私は副住職でしたし、そんなに大きなお寺でもないのでそこまで忙しくないですって話もして。
だったら家業をたまに手伝うのと変わらないからいいんじゃないか。ということで採用していただきました。

後藤

兼業農家のようなイメージなんでしょうけど、僧侶は聞き慣れないですね(笑)
どのような活動をしてらしたんでしょうか?

はい(笑)
前職時代は特に大変で・・・
小売業はお盆や年末年始は書き入れ時なんですが、お寺も忙しいんですよ。
当時の店舗は深夜まで営業していたので、日中はお寺に行き夕方から深夜は店舗、朝からまたお寺に行く。みたいな生活をしていました。

後藤

中々ハードですね。

年末年始とお盆はかなり大変でした(笑)

後藤

僧侶という視点から会社員時代やご自身の事業をしていく中でプラスになったことがあればお聞かせください。

そうですね。
バックボーンは僧侶なので仏教の教えみたいなものがあって現代に還元できないかなってことをずっと思っていました。
選択肢を増やすとか、その人の価値観をちゃんと実現できるように生きる。ということが教えの中にあるんです。
それを再現しようと思った時に一つの手段として障害雇用っていうのは今私がやっている、その方の生きやすさを作るって面では今の事業のコーチングの際にも大きく影響していますね。

後藤

なるほど。
野々村僧侶のコーチングとはどんな感じなんでしょうか?

僕が伝えたいものって生き方なので、そうなるともっと若い方に伝えたいって思いが強くなったんですが、僧侶を前面にだして何かを伝えると若い人には届きにくくて。
じゃあビジネスの中で届けることができるのであれば僕のやりたいことができるなと。
福祉事業もコーチング事業もやっているというイメージですね。

後藤

なるほど。それぞれが独立しているようにみえるけど繋がっているんですね。

僕の生き方としては一貫性を持てているのかなと思ってます。

しくじり先生ならぬビジネス失敗談

後藤

僧侶として、またご自身の経験を経て事業している野々村さんですが、失敗したことってありますか?

客観的な失敗というか僕、中卒なんですよ。

後藤

そうなんですか!

高校に入ったんですがあのー
除名という処分を受けまして・・・

後藤

なるほど・・・
そこからはどのような経歴でしょうか?

高校入学事実が消されるので最終学が中卒になるんですね。
その後はフリーターしたりバンドしたりとか。
バンドをメインでやってたんですがバンドも解散してしまって。20代前半だったので夢も希望も失ったって時期がありました。

後藤

そこからどう立ち直られたんですか?

10代、20代前半はバンドをやっていたんですが不自由に感じることが多くて・・
長く生きようとも思ってなかったしロックミュージシャンとか、20代後半で死ぬだろうと思ってたんですよね。
生きることに集中してなくて。
当時、7年付き合ってた彼女もいたんですけどお別れをすることになり「 何にもなくなったな」って思ってそこから2年ぐらい塞ぎ込んでました。

後藤

そんな過去があったんですね。

「こうしててもいかんなー」って思い始めて、「家が寺だしとりあえず漱石だけでも取りに行くか」って京都に行って勉強していく中で「仏教面白いな」って思うようになって。
仏教に救われたっていう部分があります。

後藤

そうだったんですね。

バンドの解散や彼女との別れとか振り返った時に色々と反省して「死ぬと思ってたけど生きるみたいだから死なない」って思い始めて「こっから第二の人生としてこの未来をどう作っていこうか」って考えられるようになりました。

後藤

大きなターニングポイントだったんですね。

そうですね。
1度ダメになったとしても、ちゃんと正しく見て、正しいアプローチだったり道筋を柔軟に見ていけば、また取り戻すこともできるんですよ。
ちょっと形を変えたとしても、 その本来やりたかったことに近い状態にはするのはその時に体感をしてました。

後藤

本当に体感されたということですよね。
お話を伺っていて「なるほど」と思って。
自分と対話してるというか自分で自分をコーチングしてらっしゃったんですね。

ですね。
仏教であったりだとか色んなきっかけはありますけどそう風に生かしてこれたな。と感じています。

後藤

そういったご自身の体験が今のお仕事に生きていらっしゃるんでしょうね。

僕が社員に強く求めてるのは「 自分が変化した経験がない人間は支援できないでしょ」って思うんですよ。
自分の中で課題があるとしたら、時間がかかっても何かしら変化させるっていう経験を積んでほしい。と 常に思ってますし、取り組んでもらっています。

後藤

素晴らしい!
ここまで素敵なお話を伺えたのですが最後にひとつ。
今後の展望をお聞かせください。

企業も当事者も安全に雇用を進められる道筋を作っていきたいなと考えてます。

後藤

ジョブコーチみたいな?

そうです。
企業が直接雇用するのが難しかったりそこに対して経験、知識がない中で、雇用に対して躊躇してしまう。
また雇用したけど知識、経験がない故に既存の社員が疲弊してしまい離職する企業も多いです。
両者とも安全、安心して就労を、 障害者雇用を進めていく流れをつくっていきたいなと思います。

後藤

素敵なお話をありがとうございました!

いかがでしたでしょうか?

野々村さんのお人柄、お仕事についてまだまだ知りたいという方いらっしゃいましたら、お気軽にお問い合わせください。

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